タイトル:『るきさん』

あらすじ:この物語の主人公は、在宅で医療保険の計算の仕事をしているマイペースな女性「るきさん」。
1ヶ月分の仕事を1週間で終わらせて、あとは図書館に行ったり近所をぶらぶらして過ごす彼女は、少し浮世離れしている。
一方、るきさんの友人の「えっちゃん」は、会社でバリバリ働くOL。
流行りものに敏感で、ショッピングが大好きなごくごく普通の女性。
明らかに対象的なのに、不思議とウマが合う二人のゆるいやりとりが描かれている。
感想:ショートショート形式で、非常にリズミカルな作品。
全編カラーで綴られているのだが、その色彩センスが絶妙すぎる(作者は絵が驚異的に上手い)。
るきさんとえっちゃんの日々は、私たちの日常にもこぼれているような何てことないもので、「あるある」なんて言いながら楽しく読める。
キャリア街道まっしぐらな女性は、時としてるきさんの奔放で地味な暮らしに憧れるのではないだろうか(私は割とるきさんタイプなので、時として身につまされた)。

オオカミ少女と黒王子

彼氏いない歴16年の主人公が友達に見栄を張る為に彼がいることを話してしまい、さあ大変。偶然隠し撮りして彼だと紹介したイケメンが実は同じ学校に通う佐田くんで・・・。一見やさしげに見えた佐田くんは実は腹黒毒舌男だった!
普通の夢見る女の子な主人公と実は腹黒い系イケメンの佐田くんの恋愛ストーリーなんですが、すごく面白いです。初めは友達に彼氏がいると誤魔化すつもりで付き合ってもらっていた主人公が悪魔のような佐田くんに振り回されるのですが、その内、いつの間にか佐田くんが主人公に振り回されているのが良いです。天然で優しくておおらかな彼女に癒されて段々惹かれて行く佐田くんになんだかニヤニヤしてしまいます。
見た目は普通だけど単純で素直でストレートに彼のことが好きだという主人公も好きですし、素直じゃなくて冷たい佐田くんのどSさにもやられます。とっても面白いので是非読んでみてください。

好きっていいなよ。

友達も彼氏も作らない孤高のめいと、学校一イケメンの大和との恋を描いています。
めいが大和を誤ってケガ(かすり傷だけれど)させてしまったことから、二人は急接近します。
めいの反応や行動が面白いから、という理由で付き合い始めた大和だけれど、だんだんめいに魅かれていきます。

最初のころは、大和はどこかチャラいけれどいいやつというキャラで、めいは野良猫のような性格だったのに、だんだん二人がアクのない性格になっていくところが違和感がありました。
最初のころは大和はかっこよかったのに、だんだん優男っぽくなってしまってガッカリです。
めいも引っ込み思案な女の子という雰囲気になってしまってつまらないです。

絵もだんだん可愛くなくなってきたので、初期のころに戻ってほしいです。

となりの怪物くん

トップの成績を取ることにしか興味のない鉄仮面主人公・水谷雫と流血事件で停学中のかなり変わった問題児・吉田春の青春恋愛ストーリです。
この漫画、とにかく登場人物が個性が強く読んでいて一瞬「これ恋愛もの?」と不安になることもあります。雫も春も変わり者過ぎて、ついて行けないと思う方もいるかもしれません。ただそれが逆に面白くて心惹かれてしまいます。
不器用な主人公たちの普通じゃない奇行に笑ってしまいながらも、思わず二人の行く末を見守りたくなります。また他の登場人物も個性が強いのでそちらにスポットをあてても面白いと思います。美少女でモテるせいで女の子から爪はじきにされて、友達がいないことを悩んでいる夏目ちゃんや雫が好きだけどプライドが邪魔をしてどうしても素直になれず思ってもないことを言ってしまうヤマケンなど本当に個性豊かで面白いです。叶わないだろうなと思いつつも二人それぞれの恋もなんだか応援したくなります。

3D彼女

オタク少年の筒井は、ひょんなことから接点がまったくない派手な美少女色葉と知り合います。
もともと苦手なタイプと思っていた筒井だったけれど、中学時代の同級生に馬鹿にされているところを見た色葉がそのルックスで奴らを撃退してくれます。
そのことがきっかけで二人の心は接近していくんですが、色葉の表情がとにかく色っぽくていいです。
ただだんだんそのよさがなくなるにつれて、性格もよくなっていくところがちょっと惜しい気がしました。
色葉は1巻で触れられていた秘密があるようですが、それはまだほとんど触れられていません。
おそらく病気のことだと思います。
だんだんいろんなキャラが出てきて、面白くなってきました。
この中では口が悪いけれどいいコな石野さんがお気に入りです。

『森山中教習所』

あらすじ:周囲の人や出来事にあまり興味がない主人公佐藤清高くんは、ひょんなことから未公認の自動車教習所に通うことになった。
教習を通じて、清高くんは社会的にいくらか危ない人たちと出会い、恋をしたり、笑ったり傷ついたりする。
果たしてこのひとときが彼の心を変えるのか、変えないのか。
感想:絵が抜群に上手く、着飾らないゆるいタッチでありながらも、キャラクターの魅せ方が素晴らしい。
この何でもないけれど幸福な空気感がたまらなくいいのだが、一方で作中には確かな『闇』があり、徐々に迫ってくる不穏がおそろしかった。
ひと夏の思い出というのは、誰かにとってすぐに忘れてしまうものでも、何年何十年経っても大切にしている人がいるということに気づかされる。
「一生会えないけれど大切な友人」という本書のキャッチコピーが、読後なお胸に刺さる。
人生で「また」がない別れを経験したことがある人に、是非オススメしたい一冊。

花咲ける青少年 特別編

花咲ける青少年の登場人物の過去が読める短編集です。
ただラストのお話だけは、本編のその後のお話になっています。

個人的に一番よかったのが、マハティの第二夫人のお話でした。
マハティはアメリカにいる恋人のことが忘れられずにいます。
政略結婚で不仲と言われている第一夫人との仲も冷え切っており、第二夫人である若いセレイラは少し傷つきます。
しかしマハティの臣下であるナイルと心を通わせるようになります。

このあたりは王道の少女漫画を読んでいるような安定感があり、イマドキの少女漫画のような刺激がなくて快適です。
絵もきれいだし、プラトニックラブを本当にきれいに描いていて感動しました。
結局ナイルは死んでしまいますが、ナイルがマハティの子供を探し出したことで、本編のお話に続くようになっています。

夏目友人帳

祖母の残した遺品「友人帳」を見つけてしまった主人公がたくさんの妖怪に狙われながら、触れ合いながら、祖母が妖怪を打ち負かして奪った名前を返していくお話です。
この作品は読む度に暖かい気持ちや悲しくて切ない気持ちを味合わせてくれます。本当に辛い幼少期を過ごした主人公がずっと幸せであればいいなと思ってしまいます。一話完結作品で、様々な妖怪と出会うのですが、一つ一つのお話が胸にしみて時には本気で泣きたくなることもあります。そして最終的には温かさに包まれる独特の雰囲気と登場人物の優しさにぐっときます。
妖怪と人間に挟まれて昔はたくさん辛い思いをしてきた主人公が、友人帳を見つけて、用心棒のにゃんこ先生と出会って、優しい人達に出会ったおかげで少しずつ変わっていく、そんなストーリーに救われます。ティッシュ片手に読むことをオススメします。

ONE PIECE

この漫画はある村で育った少年が海賊に命を助けられたことをきっかけに、ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を目指して仲間と共に冒険するストーリーです。とっても夢があって、笑いも感動もある素晴らしいお話です。
私はこの漫画は立ち読みはできない作品だと思います。一度古本屋で立ち読みしたことがありましたが、思わず吹き出して笑ってしまってすごく恥ずかしい思いをしました。ですのでゆっくり自宅で読むべきです。バトルシーンだけではなく、ギャグシーンや感動的なシーンも多くてドキドキわくわくしたり、つい笑ってしまったり、時には泣いてしまうこともあります。私はこの漫画を読むまでは一度も少年漫画で泣いたことがなかったので、びっくりでした。本当に胸を打つような感動的な物語も多くて何度読んでも飽きないところが好きです。
男性でも女性でも子供でも大人でも楽しめる作品だと思うのでとってもオススメです。

明治緋色綺譚

遊郭に売られていた少女鈴子を見受けした津軽との年の差ラブ、というテーマですが、実際にはラブの要素はほとんどありません。
鈴子が遊郭に売られた経緯や鈴子の兄との関係、兄を操っていた遠峰など、可愛らしい絵に似合わず結構複雑です。
兄は結局、鈴子を逃がすために遊郭に売った(子供なのでまだ大人の相手はしないで済む)ことがわかってきて、最初は敵なのになんで鈴子にこだわるんだろうと思っていましたがやっと納得できました。
結局、悪玉のボスは遠峰だったんですが、最新刊ではその遠峰が追いつめられて打たれてしまいました。
今後どういう展開になるのか予想がつきません。
またラブの意味ではあまり期待できないのかなと思います。
鈴子はまだ小学生くらいなので、ラブは成長してからになりそうですね。